Subjects of the investigation


 細かい話に入る前に、対象となるレースを少し見てみましょう。ご存知の方も多いと思いますが。リンク先はレース映像です。埋め込むと重くなりますので、不便かもしれませんがどうかご容赦を。

 

【イギリス】

Grand National (G3) 4m2f74y

 言わずと知れた世界最高峰の障害競走。リンク先は2018年のTiger Rollの勝ったレースですが、この年は中の人も現地にいました。ちなみに、障害は通常のChaseで使用されるものではなく、Aintree競馬場のみに設置されている特殊な障害(National Fence)を使用します。

Welsh National (G3) 3m5f110y

 Chepstow競馬場で行われるウェールズ地方の一大レース。イギリスのG3なのでGrand Nationalと同じくハンデ重賞ですね。年末の大一番ですが何かと競馬場が浸水して延期になります。リンク先の年の勝ち馬は当時13歳のRaz De Maree。

Scottish National (G3) 3m7f176y

 Ayr競馬場で行われるスコットランドの一大レース。障害競馬シーズンも終盤に差し掛かった4月の陽気の中で行われます。ちなみにこの類のなんとかナショナルなる名前のレースは各地に存在し、いずれも超長距離のハンデ戦となっています。

Ladbrokes Trophy (G3) 3m1f214y

 もともとはHennessey Gold Cupと呼ばれていたレース。Denman、Bobs Worth、Many Cloudsなど、数々の名馬が勝ち馬に名を連ねる権威あるハンデキャップ重賞です。

 

Champion Hurdle (G1) 2m87y

 Cheltenham Festival初日に行われる16f Hurdle路線の最高峰。G1なので上の4レースと異なり定量戦です。斤量的にはハンデ重賞におけるトップハンデに相当する斤量を背負います。短距離Hurdleともなるとスピード感溢れる緊迫したレースが展開されますね。

Queen Mother Champion Chase (G1) 1m7f199y

 Cheltenham Festival2日目に行われる16f Chase路線の最高峰。毎年スピード自慢の強豪が揃います。それにしてもAltior意味わかんないくらい強い。

Stayers' Hurdle (G1) 2m7f213y

 Cheltenham Festival3日目に行われる24f Hurdle路線の最高峰。Champion Hurdleと比べると、距離が1マイル伸びた結果だいぶ様相が違います。

Cheltenham Gold Cup (G1) 3m2f70y

 Cheltenham Festival最終日に行われる24f Chase路線の最高峰。毎年のようにタフで激しい競馬が展開されます。ちなみに、この日は微妙に他の日と比べるとドレスコードがうるさくなります。雑な海外競馬知識として、イギリスでGold Cupと付いていると格調高いなと思っておけばOK。

Glenfarclas Cross Country 3m6f37y

 イギリスで唯一Cross Country Couseが設置されているCheltenham競馬場で開催される、Crystal Cupの一環としての競走です。Glenfarclasはウィスキーの銘柄。ところでリンク先の年はチェコの歴史的な名馬が一頭混ざっていたのですが、気が付いた方はいらっしゃるでしょうか。

 

【アイルランド】

Irish Grand National (Grade A) 3m5f

 イースターのFairyhouse競馬場で開催されるアイルランドの一大レース。アイルランドはハンデ重賞はGrade A/B/Cとして格付けされ、通常のG1/G2/G3とは別になっています。リンク先の年について、イースターと言えば春の陽気と明るい陽射しなのです、

La Touche Cup 4m1f

 アイルランドにて唯一Cross Country Courseが設置されているPunchestown競馬場で開催されるCross Country競走。もともとはCrystal Cupのメンバーでした。それにしても先ほどのGlenfarclas Cross Countryといい、Uncle Junior推しですね。フランスやチェコにも遠征し、15歳になるまでイギリス・アイルランドCross Countryで戦い続けたアイルランドの名馬です。

 

【フランス】

Grande Course de Haies d'Auteuil (G1) 5100m

 Auteuil競馬場で行われるフランスHaies(Hurdle)の最高峰。日本ではお馴染みのクリストフ・スミヨンが逃げ切ったこともあります。De Bon Coeur超強い。ちなみに武蔵小山にDe Bon Coeurなるパティスリーがあるらしいんですけれど、どうなんですかね。

Grand Steeplechase de Paris (G1) 6000m

 Auteuil競馬場で行われるフランスSteeplechaseの最高峰。フランス国外の馬も活躍するGrande Course de Haies d'Auteuilと異なり、フランスSteeplechaseの層は厚く、このレースでは国外からの参戦馬は近年全くいいところがありません。

Grand Cross de Pau 6200m

 2月の頭にPau競馬場で行われるCross Country。往々にして不良馬場で行われます。ダイナミックな飛越を要求されるPassage de Routeは必見。

Anjou-Loire Challenge 7300m

 5月にLion-D'Angers競馬場で行われます。世界最長距離、50の障害を越えることで有名なCross Country競走。

 

【チェコ】

Velká pardubická 6900m

 いわゆるチェコのアレ。日本人には名前が覚えにくいアレですが、ヴェルカー・パルドゥビツカー、みたいな読み方です。要するにグレート・パルドゥビチェ。パルドゥビチェは町の名前です。第4障害のVelký Taxisův příkop(Taxis Ditch)は世界最難関クラスの障害。

 

【イタリア】

Gran Corsa Siepi di Merano (G1) 4000m

 映像の画質が急にしょぼくなったのはイタリアクオリティなので勘弁してください。イタリアSiepi(Hurdle)の最高峰。どこか日本の障害を思い起こさせるような生垣障害を使用します。

Gran Premio Merano (G1) 5000m

 Merano競馬場で行われるイタリアSteeplechaseの最高峰。リンク先はフランスのLe Costaudがぶっ飛ばした年ですね。巨大な生垣障害が特徴的なこのMeranoのコースは物凄く複雑で、ときどき間違える人もいます。

Premio Delle Nazioni (G2) 6000m

 Merano競馬場で行われるCross Country競走。3連続生垣障害など、他の競馬場には存在しない独特の障害を多用します。超難しいですこのコース。

 

【オーストラリア】

VIC Grand National Hurdle 4200m

 ビクトリア州のGrand National Hurdle。オーストラリアHurdleは比較的イギリス・アイルランドHurdleに様相が似ていますが、距離はかなり短く、4200mはオーストラリアHurdleとしては最長距離となります。

VIC Grand National Steeplechase 4500m

 ビクトリア州のGrand National Steeplechase。ビクトリア州最長距離のGrand Annual Steepleが5500mであることを考慮しても、欧州のSteeplechaseと比較するとだいぶ距離は抑え目ですね。障害やコースもいつものものを使用します。

 

【ニュージーランド】

Great Northern Hurdle 4200m

 ニュージーランドGrand National HurdleもGreat Northern Hurdleと同じく4200mですが、Grand National Hurdleが総賞金$75,000であるのに対して、Great Northern Hurdleは$125,000となっています。メンバー的にもGreat Northern Hurdleの方が比較的強力な馬が集まります。

Great Northern Steeplechase 6400m

 Grand National Steeplechaseが5600mであるのに対し、こちらは6400m、しかもElleslie Hillを3回昇り降りするタフなコースとなっています。Great Northern Hurdleと同様に、Grand National Steeplechaseよりも高い賞金額が設定されています。

 

【日本】

中山グランドジャンプ

中山大障害

 お馴染みの中山のJG1です。中山競馬場は日本の障害コースの中でもひときわタフなコースとなっていますが、その中でも大障害コースを用いるハードな条件が設定されています。急な下り坂と上り坂が連続するバンケット障害は、世界中を見ても中山競馬場にしか存在しません(ベルギーのSterrebeek競馬場にはかつて存在しましたが、すでに同競馬場の障害コースは消滅してます)。